その日は午後に小児科へ行き、定期検査と予防接種を受ける日でした。
まずはここ数日、ミルクを飲みたがってはいる様子なのに、いざ口にすると少し飲んだだけで口を離し、大泣きして飲まなくなること、
そして最近急にお腹が膨れてきたのが気になることを伝えました。
先生が、どれどれと娘のお腹を見た瞬間の反応は今でも忘れられません。
「んっっ!…いつからですか?!!これは…検査が必要です…。」
このとき初めて、血液の病気の可能性があるということを告げられました。
すぐさま市民病院へ行ってくださいと言われ、市民病院への紹介状を書いてもらっている間、娘はミルクも飲めずにお腹が空いてきたのか大泣き。
娘をあやしながら、そんなに急いで行かなきゃいけない病気なのかと、
何がなんだか分からない状況のなか、とにかく仕事中の夫に電話をし、状況を伝えました。
突然の知らせを受け、仕事を抜けて急いで迎えにきてくれた夫とともに市民病院へ。
到着するやいなや、娘はすぐさま処置室へと連れて行かれました。
悲鳴にも聴こえる、身体の大きさ以上の娘の大きな泣き声が聴こえてくる処置室の扉の前で、私は何もできず、ただただ、検査が痛くないように、早く終わるように祈り、待つことしかできません。
処置室から戻ってきた娘の腕には、青あざが浮かんでいました。
赤ちゃんの血管は細すぎて、採血が大変だと聞いていました。
きっと暴れて泣き叫ぶ娘を、検査のために力づくで抑えつけたのだろうな…と、
その光景を想像すると、可哀想でたまりませんでした。
(後日先生に聞いた話によると、青アザは押さえつけたのが原因という訳ではなく、この時点で既に血を止める血小板が減少していたことが原因ではないか、とのことでした)
泣き疲れ果てた娘と、私たち夫婦は検査結果が出るまでベッドのある部屋で待つことに。
そして数時間後、医師に呼ばれました。
医師「お子さんの病気は、白血病です」
…。
えっ、、、
何このドラマのワンシーンみたいな状況…
夢じゃないよね…
先生本気な顔してるし…
現実…
白血病って、、、
生まれてきたばかりの姫ちゃん…
長く生きられないってこと…?
そう思った矢先、一気に目頭が熱くなり涙ぐんできました。
夫「それは確定なんですか?」
医師「はい。検査結果からみても、その可能性が非常に高く、専門の病院で治療を受ける必要があります」
夫「治療…とゆうのは、どのくらい?」
医師「半年はかかりますね。大学病院に先ほど連絡をしたところ、幸い受け入れ可能とゆうことでしたので、明日転院です。今日はこのままここに泊まりましょう」
…
思いもよらない突然の宣告でした。
明日から市外にある大学病院で早速治療を開始…
娘はどうなるの??!!
…それに仕事は?!
生活は?!!
頭がパンクしつつ、フワフワと地に足がつかない状態になりましたが、夫のおかげで冷静さを装い、まずは職場に連絡を入れました。
今夜の付き添いは一人だけのため、
私は娘と自分の最低限の荷物を取りに、病院まで迎えに来てくれた私の両親とともに、一旦自宅へと戻りました。
お昼までは当たり前にこの家で過ごしていた姫ちゃん。
本当なら普通に帰ってきて、いつもの日常を送るはずだったのに、、、
なんでこんなことに…。
もう帰ってこれないなんてこと…ないよね…。。。
考えたくもないことが頭をよぎりつつも、急いで病院へ戻りました。
娘は既に病室に運ばれていました。
ベッドに横たわる小さな体は力なく、かすかに胸を上下させていました。
娘はとてつもなく元気がなく、ぐったりとした様子で天井を仰ぎ微動だにしません。
…
夢であって欲しい…
朝起きたらいつもの日常であって欲しい…
どうか娘を助けてください…
この日の夜ほど、人生でそう強く願ったことはありませんでした。
次に続きます…